バリの兄貴から直接学んだ人生の教訓・第7話

『商売とは』
 
兄貴はニヤリとした後、手をパンパン!と叩いた。


すると、部屋の外にいてた秘書の方が入ってきて、兄貴が耳打ちした。





"何かあったんかなぁ〜??"




そう思った後ふと、兄貴にサインをまだ貰ってないことを思いだした。




こんなタイミングでサイン貰うのもおかしいけど…
まぁいっか(*≧∀≦*)



『あの〜〜兄貴、いきなりですけど…サイン貰ってもいいですか?✨』



『なんや急に(笑)ええでぇ〜』

そう言って兄貴は快くOKしてくれた。



良かったぁ(*≧∀≦*)


ウキウキ気分で、先ほど購入した"兄貴Tシャツ"を差し出した。




 
『ありがとうございます〜(*≧∀≦*)』


何故か兄貴は、"ゆりでーす!"と書いてくれた。


続いて妹もお願いした。


『兄貴、私もいいですか?✨ 』


そして、パシャリ!



写真見て気づいたが、兄貴の顔、可愛すぎやろ〜〜(^w^)


オチャメ〜!!!







そして一通りサイン会が終わった後、またトークタイムに入った。



ちょうどその時、日本にいる旦那からメールが入ってきた。



"もし今、大富豪になっていない状態で日本にいたら、何をしますか?と聞いてほしい"


「兄貴、旦那からなんですけど…
もし今大富豪じゃない状態で日本にいたら、何をしますか?」



『テキヤや。』



え?テキヤ?敵屋??



「テキヤですか!!」



日本にいたとしても不動産なのかなぁ〜?と勝手に思っていた私は、予想外の答えにびっくりした。




「どこかの会社で働くとかではなく…ですよね…?」




我ながら、わけのわからんことを聞いてしまった…。




兄貴を前にすると、緊張してるのか、わけのわからんことが口から出てくる。




『俺が会社??がはははは!!
  バリ帰りの50のオッサンが就活するわけないやん!せやろ(笑)』




「そうですよね…!テキヤですか!」




『せや。テキヤや。そらな、なんか他に手に職があったら別やで。それするかもしれんで。』





「それは…得意なことをするということですか??」




『そうや。すぐにするよ。今日からする。』




へ〜!!




『まずな、農家行ってな、おばちゃんがキャベツ収穫するの、手伝うんや。
そしたら、"兄ちゃん安く分けたろか"となるやろ。もしかしたら、"キャベツやろか〜"となるかもしれん』




なるほど…!!





『小さい利益や思てるかもしれんけどな、お好み焼き一枚の利益なんて小さいもんや。その小さい利益の積み重ねが大きくなるんや。』





そっか…!!何でも安く手に入れる…か。




『ほんでな、すぐ焼いてまうねん。注文なくてもや。』




え??




「注文ないのにですか??」





『焼いて、売んねん。"ねーちゃん、今焼けたで〜!ちょっと一口食べてみ〜!"てな。』




「味見してもらう、ってことですか?」





『そうや。ほな、絶対売れるわ。自信あるもん』




なるほど…。


この自信が大事なんかも…!!





『ほんでな、"ねーちゃん、お父ちゃんの分も買って帰り〜!絶対喜ぶで。"て言うねん。』





うわ…!!  2枚売るつもりか…!!





『ほんで帰り際に言うねん。
  "明日もきいや〜!!"てな。
   がははは!』





なんと…!!!明日も売るつもりで…!!


さすがや…!





「すごいですね…」




『せや。帰ってお父ちゃんにあげてみぃ。
 いつもお土産なんか買ってこーへん
 ねーちゃんがお土産買ってきたら、喜び   よるやろ?
 みんな幸せやん。せやろ?』




ほんまや…。みんな幸せや。





『ほんでな、ずっと俺昔から思てたことあんねん。』




「なんですか?」




『俺ならな、ペタンコたこ焼きや。』




なんですと…?ペタンコ??





『たこ焼きて、丸い意味ある?
  あの機械な、高いねん。丸にするやつ。
  せやし、ペタンコでええやん?』




え!いいかどうかは…




『今日から店するてなってな、あんな高いのこーてられへん。




だいたい、焼き上がるまでに時間もかかるし光熱費もかさむし、回転率も悪なるやろ。
それに、あのたこ焼き入れる船型の皿も、高いんや』





そうか…!!





『文句言いよったら、言うよ。
  "誰が丸いたこ焼きやと言うた"ってな。

 
  その変わり、タコ二つ入れといたったら           ええねん。


がはははは!   せやろ?』


『◯◯と言えば…がないんや。
当たり前なんかないんや。
更に良くして工夫すんねや。』





なるほど…!!!!








すると、一緒に来ていたN会長が言った。




『名前を、"名物たこ焼き"にしといたらいいんちゃう?』





なるほど…!!ここに天才が二人おる…!







とにかく原価を削り、光熱費も削り、回転率を良くする。

これが大事。

あとは、名前に工夫すればよい…!!






商売って、こういうこと言うんやなぁ…!!







商売をする時に、原価を削り、回転率を良くする、というのはわかる。





でも、『キャベツの収穫を手伝いに行く。
そしてペタンコで売る。』




なんてことが書かれたビジネス書があるだろうか。



兄貴は、リアルを体験してるから、言えるんや…。



さすがやぁ……!!




感動していると、秘書の方が兄貴に耳打ちしに来た。



『ジャグジー、入る?』



兄貴が言った。




わぁ✨✨念願のジャグジーや…!!



『今な、電力会社にジャグジー直してもろててん。』



え?!今、夜中ですよ…!!



『こんな大切な時に壊れよったからな。

  日本から大事な友達が来てるから、絶対直してくれ、て頼んでん。』



すご…!!!!


バリ島の電力会社は、国がやってるやつのはず…




そんなとこがこんな夜中に来て直してくれるなんて、兄貴がバリニーズのために今まで色々やってきたから…って理由しかない。




『夜中やし明日に…って言われたけどな、どうにかしてくれ、って頼んだらやってくれよった。』




大事な友達のために…


それは、N会長と兄貴との繋がりだ。




繋がりを大事に…。




兄貴に沢山の人が集まってくるのは、大富豪だからじゃない。




この人情の深さなんや…




兄貴の人情の深さをまのあたりにし、

私はこれを学ぶために来たんやな…

と感じた。







つづく。




〜兄貴の教え〜

*自信のあることをすぐ始める

*安く手に入れる

*少しの利益の積み重ね

*てっとり早く、出費かさまない、時間かからない、が大事

*名前に工夫

*大事な友達を大事にする



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